今回も簡単に済ませます。
以前「フランスその他編」ではフランスでの翻訳出版例を紹介して、ドイツもTokyoPopが翻訳を出している事例をさらりと流し、「スペインでも『ハルヒ』が出ているらしいが、よく分からない」と書きました。先日、気になってスペインを再調査してみたら、『ハルヒ』のライトノベルも見つかって、早速ネットで購入しています。
フランスでは、アニメ絵の表紙も、カラー口絵も、挿絵も著者あとがきもなく、続巻の発売も無かった『ハルヒ』ですが、スペインではあとがきこそ無いものの、カラー口絵もイラストも載せながら第9巻の『分裂』まで刊行中。好調のようです。出しているのはIVREAというマンガの翻訳出版社。ブエノスアイレス(アルゼンチン)でも活動している会社なので、SOS団の勢いは南米圏にも及んでいるのでしょうか。ただし、『ハルヒ』以外のライトノベルが出ているのかは依然、不明です。出ていないような気がしますが、どんなものでしょうか。
この他、イタリアでも『ハルヒ』が出てました!Edizioni BDという出版社名からするとフランス流のバンド・デシネ(BD)専門っぽいのですが、アメリカン・コミック、そして日本のマンガを扱っている会社です。日本系マンガにはJ-Pop Romanziというレーベルを設定しているようです。まだ1巻が出ただけですが、ラテンはこういうのが好きなのかもしれません。
この会社では『NHKにようこそ』も翻訳していました。どういうチョイスなのでしょうか。家族や友人と共に過ごす時間に至上の価値を置くと言われているイタリア人にも、「ひきこもり」は結構グサグサ来る問題になっているのでしょうか?
この他の国でのライトノベル翻訳出版例は、まだ掴んでいませんがファンサイトの翻訳ならいくらかあるようです。ロシア語の『ハルヒ』の翻訳サイトを見つけたので、URLを示しておきます。どこの国もハルヒは特別に強いですね。
http://www.suzumiya.ru/translations
(報告:太田)