森見登美彦はアメリカでライトノベル作家になる ーー最近のYenPress

2018/11/27

ライトノベルの海外翻訳関係の投稿が途絶えています。地方都市に引っ越してラノベとは無縁の結構忙しい仕事を始めてしまったせいで、調べ物をする時間も、海外に調査に行く時間もなくなったためです。

先日、『熱帯』を刊行した森見登美彦さんのインタビューを読んでいて「森見って海外翻訳されたんだろうか?」ということが気になりました。調べてみると、まだ翻訳は出ていませんが、YenPressが版権を買っていました!

http://yenpress.com/yen-on/
の情報によれば『ペンギン・ハイウェイ』Penguin Highwayが来春3月に出版予定であり、
https://www.animenewsnetwork.com/news/2018-07-08/yen-press-licenses-happy-sugar-life-kakegurui-twins-manga-penguin-highway-walk-on-girl-mirai-novels/.134009
の記事によれば、『夜は短し歩けよ乙女』(The Night is Short, Walk on Girl)もライセンスを取得している模様。

つまり、山本周五郎賞受賞作家である森見登美彦はアメリカでライトノベル作家として売り出されるということです。「ライトノベルとはテキスト自体によって規定されるのではなく出版事業の中で規定されて行く」という一例ではないでしょうか。

上述の記事には森見の他の著作として『四畳半神話体系』(The Tatami Galaxy)『有頂天家族』(The Eccentric Family)が紹介されているのですが、これらは全てアニメ化された作品です。やはり、この世界ではアニメ経由で翻訳されて行くのですね。それにしてもThe Tatami Galaxyという翻訳が素晴らしすぎる。

なお、アニメの『夜は短し歩けよ乙女』(The Night is Short, Walk on Girl)はこの夏にアメリカで一般劇場で公開されており、評価は高かったようです。映画評まとめサイトであるRottenTomatoでは批評家・一般観客双方で90%の評価を得ていました。(興行成績としては40万ドル。)

(報告:太田)

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研究会メンバーの執筆活動紹介

2018/08/30

■【重版出来】大橋崇行(著)小曽川真貴(監修)『司書のお仕事』(勉誠出版)

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■【新刊】西條八十(著)芦辺拓(編)大橋崇行(校訂)『西條八十集 人食いバラ 他三篇』(戎光祥出版)

戦前~戦後にかけて多くの作品が発表された少年・少女向けの奇想ミステリ文学を作家別にまとめたアンソロジーシリーズ刊行開始!発表当時に人気を集めた作品のみならず、文学的価値の高さ、内容的のユニークさなどから選定。文芸ファン、ミステリファン、児童文学ファン必読の作品ラインナップです。(出版社HPより)

西條八十集 人食いバラ 他三篇 (少年少女奇想ミステリ王国1) 西條八十集 人食いバラ 他三篇 (少年少女奇想ミステリ王国1)
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■【新刊】『文藝別冊 氷室冴子』(河出書房新社)

『クララ白書』『なんて素敵にジャパネスク』『海がきこえる』『銀の海 金の大地』――没後10年、愛され読み継がれる小説家・氷室冴子の軌跡と魅力に迫る、総特集!(出版社HPより)

氷室冴子: 没後10年記念特集 私たちが愛した永遠の青春小説作家 (文藝別冊) 氷室冴子: 没後10年記念特集 私たちが愛した永遠の青春小説作家 (文藝別冊)
氷室冴子 新井素子 飯田晴子 伊藤亜由美 榎木洋子 榎村寛之 荻原規子 菊地秀行 木村朗子 久美沙織 近藤勝也 嵯峨景子 須賀しのぶ 菅原弘文 高殿円 田中二郎 俵万智 辻村深月 ひかわ玲子 藤田和子 堀井さや夏 三浦佑之 三村美衣 群ようこ 山内直実 柚木麻子 夢枕獏

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【文責:山中】


【告知】コンテンツ文化史学会2018年第1回例会:ビブリオトーク×書評セッション「コンテンツ研究を書籍にする」(7/21@東京女子大学)

2018/07/14

コンテンツ文化史学会では、昨年度から「コンテンツ文化史研究の未来」をめぐって研究会を重ねてきました。今回の例会では、コンテンツ文化の研究に関して著作を執筆された三名によるビブリオトーク(書籍紹介)と、若手研究者のお二人(最近、書籍を公刊)による書評を行います。その後に、「コンテンツ研究を書籍化するにあたって」というトークセッションを開催し、コンテンツ研究と書籍の未来について考える会にしたいと思います。関連研究に従事している方や、それらを志している学生のみなさん、そして出版執筆関係者など、多方面からの参加をお待ちしております。

※ライトノベル研究会からは嵯峨景子氏、山中智省氏が参加致します。

日時:7月21日(土) 15:00~17:30
場所:東京女子大学 9号館9104教室
費用:例会は無料、懇親会は実費(学生・院生・非常勤職の方は負担軽減)

参加登録はコチラ

内容

1.登壇者の著作についてのビブリオトーク×書評
2.トークセッション「コンテンツ研究を書籍化するにあたって」

登壇者

岡本健(奈良県立大学)
玉井建也(東北芸術工科大学)
山中智省(目白大学)
評者:嵯峨景子(明治学院大学)田島悠来(帝京大学)
司会:堀内淳一(皇學館大学)

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【文責:山中】


【イベント】5/31★ライトノベルと図書館の意外なカンケイ★ 大橋崇行さん×小曽川真貴さん×山中智省さん×嵯峨景子さんトークイベント:『司書のお仕事』(勉誠出版)刊行記念

2018/05/18

5月31日(木)の夜、八重洲ブックセンター本店にて『司書のお仕事』刊行記念トークイベント「ライトノベルと図書館の意外なカンケイ」を開催することが決定しました。平日開催となりますが、ご興味のある方はぜひご参加ください!!

【日時】2018年5月31日 (木) 19:30~20:40(開場19:00)
【会場】八重洲ブックセンター本店 8F ギャラリー
【参加費】入場料:500円(税込)※当日会場入口にてお支払いください。
【募集人員】50名(お申し込み先着順)※定員になり次第、締め切りとなります。

お申し込み方法の詳細はコチラ

【内容】
ライトノベル研究者・作家らが、ライトノベルの変遷について触れながら、図書館とライトノベルの「カンケイ★」などを紹介。「なぜ図書館にライトノベルが収蔵されにくいのか」などの疑問にも現役司書さんがお答えします。

【登壇者】
登壇者は、大橋崇行(作家・東海学園大学准教授)、小曽川真貴(犬山市立図書館司書)、山中智省(目白大学専任講師)、嵯峨景子(明治学院大学非常勤講師ほか)の4名となります。

【来場特典】
特製イラストブロマイド2枚をプレゼント

どうぞよろしくお願い致します!!

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ライトノベルから見た少女/少年小説史: 現代日本の物語文化を見直すために ライトノベルから見た少女/少年小説史: 現代日本の物語文化を見直すために
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【文責:山中】


『ライトノベル史入門 『ドラゴンマガジン』創刊物語』の紹介記事が「産経ニュース」に掲載されました

2018/02/21

2018年1月31日(水)に勉誠出版より刊行された山中智省(著)あらいずみるい(イラスト)『ライトノベル史入門 『ドラゴンマガジン』創刊物語―狼煙を上げた先駆者たち』の紹介記事が、産経新聞「産経ニュース」に掲載されました。

「ラノベ」はなぜ生まれたのか 興隆期の雑誌を研究(2018年2月19日17時)

こちらの記事では、著者である山中が本書執筆の経緯や研究の成果などについて、インタビューに答えております。ご興味のある方はぜひご覧ください。

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【文責:山中】


【新刊告知】山中智省(著)あらいずみるい(イラスト)『ライトノベル史入門 『ドラゴンマガジン』創刊物語―狼煙を上げた先駆者たち』勉誠出版

2018/01/20

本日1月20日に発売された『ドラゴンマガジン』(富士見書房)2018年3月号が今、俄かに注目を集めています。

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この要因としてはやはり、歴史にその名を刻むライトノベルの〝金字塔〟、神坂一(著)あらいずみるい(イラスト)『スレイヤーズ』シリーズの本編が久しぶりに再開されたことが大きいでしょう。単行本第15巻『デモン・スレイヤーズ!』(富士見ファンタジア文庫、2000年5月)以降、本編の続編を待ち望んでいたファンにとっては大変喜ばしいニュースでしたし、『ドラゴンマガジン』発売日当日の朝、真っ先に書店へ向かったという方、購入後はいの一番に読んだという方も、決して少なくないはずです。それほどまでに『スレイヤーズ』シリーズの本編再開は、多くの人々が注目するビックニュースだったわけですね。

<関連ニュース>

小説「スレイヤーズ」本編が再始動 2000年刊行の最終巻から続編
(KAI-YOU.net)

「スレイヤーズ」新作制作決定、なんとデモン・スレイヤーズ!終了後が舞台の続編に( Livedoor NEWS)

そして、いま一つ忘れてはならないのは、この2018年3月号をもって『ドラゴンマガジン』そのものが、創刊30周年を迎えたということです。1988年1月の創刊以来、数々の作家・作品を輩出しながら業界をリードしつつ、いわゆるライトノベル雑誌の草分け的存在と見なされてきた『ドラゴンマガジン』――。本号はまさに、その記念号として刊行されることとなりました。

さらに、付録「ドラゴンマガジン30thクロニクル」(『スレイヤーズ』新作もこちらに先行掲載)では、『ドラゴンマガジン』の創刊から現在に至るまでの歴史を年表形式で紹介しており、これまでの軌跡が辿れるようになっています。ですから、たとえ若い読者の方々であっても、『ドラゴンマガジン』とはいかなる雑誌で、どのような歴史を歩んできたのかを、あらためて知ることができる機会が生まれているわけですね。

<関連ニュース>

「ドラゴンマガジン」30周年記念号が1月20日発売! 皆さまに感謝の気持ちを込めて、スペシャルな目玉企画盛りだくさんでお届け致します!(PRTIMES)

ファンタジア文庫&ドラゴンマガジン30周年サイト(富士見書房)

ちなみにAKIHABARAゲーマーズ本店では現在、『ドラゴンマガジン』や富士見ファンタジア文庫の歴史に関する展示を実施中とのことです。私はまだ未見なのですが、おそらく、ある人は懐かしさとともに、またある人は、その歴史の長さと功績の大きさに対する驚きとともに、展示をご覧になっているのではないでしょうか。

さて、こうした状況のなか、『ドラゴンマガジン』創刊当時を中心に同誌やライトノベルの歴史に迫る研究書、山中智省(著)あらいずみるい(イラスト)『ライトノベル史入門 『ドラゴンマガジン』創刊物語―狼煙を上げた先駆者たち』(勉誠出版)が間もなく刊行されます。

今回の『ドラゴンマガジン』をめぐる様々な盛り上がりのなかで、同誌の歴史にあらためて興味を持ったという方、あるいは、同時代を経験したかつての読者だったという方には、ぜひ先の「ドラゴンマガジン30thクロニクル」と合わせて本書をお読み頂けましたら幸いです。刊行前のため詳細はまだ伏せますが、きっと本書を通じて、これまで知らなかった『ドラゴンマガジン』の一面を再発見できるのではないかと思いますので。

そして、本書には『ドラゴンマガジン』創刊に携わった方々の長文インタビューが複数収録されており、創刊の経緯はもちろん、当時の興味深い裏話も多数含まれています。著者である私も思わず「え!?」と驚かずにはいられなかった、あんなことやこんなことが、当事者の方々から語られているのも見所の一つです(笑)

【これが気になる!!という方にもお薦め】

・そもそも、なぜ『ドラゴンマガジン』は創刊に至ったのか?
・創刊号の表紙はなぜ、コスプレをしたアイドル(浅香唯)だったのか?
・『ドラゴンマガジン』に込められた編集者、作家、読者の想いとは何か?
・『ドラゴンマガジン』に作家が作品を掲載する際、何を意識していたのか? etc.

ライトノベル史入門  『ドラゴンマガジン』創刊物語―狼煙を上げた先駆者たち ライトノベル史入門  『ドラゴンマガジン』創刊物語―狼煙を上げた先駆者たち
山中智省 あらいずみるい勉誠出版 2018-01-31
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1980年代後半~90年代前半を中心に、現在「ライトノベル」と呼ばれている若年層向けエンターテインメント小説が誕生していく過程を、ライトノベル史に名を残す雑誌『ドラゴンマガジン』とその周辺状況に着目しつつ、著者が収集した多数の資料と同時代を経験した人物のインタビューから描き出す。(出版社HPより)

*試し読みはコチラ

【目次】

はじめに 

第1章 『ドラゴンマガジン』創刊前後の状況
Ⅰ 〈ライトノベル雑誌〉への注目
Ⅱ 創刊から躍進までの軌跡
Ⅲ 雑誌・文庫レーベル・新人賞の関係性
Ⅳ 創刊号にみるビジュアル重視の姿勢

第2章 創刊を手がけた編集者たち
Ⅰ 『ドラゴンマガジン』創刊責任者インタビュー 小川洋
Ⅱ 表紙・グラビア・取材記事担当インタビュー 竹中清
コラム① 誌上に現れた二つのメディアミックス

第3章 創刊号の誌面を飾った作家たち
Ⅰ 小説家インタビュー 竹河聖
Ⅱ イラストレーターインタビュー あらいずみるい
Ⅲ マンガ家インタビュー 見田竜介
コラム② 作家の共演が生み出した「イマジネーションの世界」

第4章 『ドラゴンマガジン』が育んできたもの
Ⅰ 読者投稿ページ「ガメル連邦」担当インタビュー 加藤一
Ⅱ 小説家インタビュー 新城カズマ
Ⅲ 小説家インタビュー 伊藤ヒロ
コラム③ 読者・作家・編集者が交差する場

第5章 〝ビジュアル・エンターテインメント〟の誕生と展開
Ⅰ 「メディアミックス世代」と呼ばれた読者たち
Ⅱ ビジュアル重視の小説雑誌と読者―『獅子王』『ドラゴンマガジン』を例に
Ⅲ 『ドラゴンマガジン』が生んだ〝ビジュアル・エンターテインメント〟

おわりに―そして「ライトノベル」へ

あとがき
参考文献一覧
過去の作品を知りたい・読みたい・入手したい人のための資料探索ガイド
『ドラゴンマガジン』基本情報一覧(1988~1995年)

すでに見本出来とのことですので、早ければ来週あたりから順次、書店に並び始めるかと思われます。こちらにつきましては判明次第、あらためて告知致します。

それでは、どうぞよろしくお願い致します!!

【文責:山中】


第3回ライトノベル・フロントライン大賞発表

2017/12/30

『ライトノベル・フロントライン』(青弓社)の休刊に伴い、第3回の選考結果は青弓社HPにて発表されました。本ブログでも、あらためてご報告させて頂きます。

〔参考〕第3回ライトノベル・フロントライン大賞、発表!(青弓社HP)

「ライトノベル・フロントライン大賞」は、人気シリーズの新作やメディアミックス作品といった「売れ筋」が名を連ねるランキングの存在を踏まえ、それらにはなかなか現れにくい新人作家のデビュー作に注目する。商業成績によらず、作品としてのおもしろさ(、完成度の高さ)をしっかり評価することを第一に考え、あまたの作品のなかに埋もれがちなライトノベルの良作を再発見していくことが、本大賞の目的である。これをきっかけに一つでも多くの作品が読者の手に届き、ライトノベルを楽しむ機会が増えてくれたらと強く願っている。第3回の選考対象となった作品は、2016年1月1日から同年12月31日の間に刊行された新人作家のデビュー作で、選考作業はライトノベル研究会の会員がおこなった。

ライトノベル研究会が総力を挙げて選考した新人作家のデビュー作のうち、最終選考に残ったのは次の6作品。

・藤宮カズキ『いつかの空、君との魔法』(スニーカー文庫)
・昼熊『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う』(スニーカー文庫)
・霧山よん『姫騎士はオークにつかまりました。』(ファンタジア文庫)
・駱駝『俺を好きなのはお前だけかよ』(電撃文庫)
・今慈ムジナ『ふあゆ』(ガガガ文庫)
・大桑康博『呪術法律家ミカヤ』(GA文庫)

この6作品は、選考対象作品の数々を会員が下読みし、各人の推薦作品を『ライトノベル・フロントライン』の編著者である大橋崇行と山中智省がさらに絞り込み、大賞候補として選出したものである。そして最終選考委員会による協議を重ね、大賞と特別賞の受賞作品を選考。第3回となる今回は、以下のような結果になった。

<大賞>

藤宮カズキ『いつかの空、君との魔法』(スニーカー文庫)
今慈ムジナ『ふあゆ』(ガガガ文庫)

 

いつかの空、君との魔法 (角川スニーカー文庫) いつかの空、君との魔法 (角川スニーカー文庫)
藤宮カズキ フライKADOKAWA/角川書店 2016-08-31
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その空の色を、まだ誰も知らない。酸素と同じように、人々の生命活動に精霊が不可欠な世界。近代化された都市・アリステルに生きる人々は、常に上空を覆うダスト層雲によって空の青さを知らずにいた。ダスト層雲を払い、精霊を呼び寄せることが出来るのは、箒に乗って魔法を使う儀式<グラオベーゼン>の担い手である<ヘクセ>と呼ばれる10代の少年少女だけ。箒さばきと造形魔法が天才的なものの高所恐怖症という三流ヘクセの主人公カリムと、彼の幼馴染みで当代随一のヘクセ揺月は、過去の事故以来お互いのことを気にしながらも疎遠になっていた。そんな中、アリステルの街を危機に陥れる規模の精霊不足が起こり、カリムと揺月は二人でグラオベーゼンを行うことに。全く噛み合わない二人は、町の人々を救うため「青空」を招くことが出来るのか――。稀代の新鋭が描く、空を駆ける青春ファンタジー。(作品紹介より)

ふあゆ (ガガガ文庫) ふあゆ (ガガガ文庫)
今慈 ムジナ小学館 2016-05-18
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心因性相貌誤認症―他者とは異なる認識の中を生きる少年・龍胆ツクシ。ひょんなことから、彼は連続猟奇殺人事件の現場を目撃してしまう。そこに佇んでいた犯人は、ハシビロコウ頭の人物だった。しかし、彼の証言を信じる者は誰もいない。自身の役立たずぶりを改めて実感しながらも、ツクシは「自分にできることはなにか」を考え始める。そんなとき、少女のカタチをした怪異が目の前に現れ、彼の世界は徐々に変化していくのだが…。自我と認識の問題を巡る、最新の現代怪異譚。第10回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。(作品紹介より)

<特別賞>

昼熊『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う』(スニーカー文庫)

 

自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う (角川スニーカー文庫) 自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う (角川スニーカー文庫)
昼熊 加藤いつわKADOKAWA/角川書店 2016-07-30
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交通事故に巻き込まれた「俺」は、目が覚めると見知らぬ湖の前に立っていた。体は動かず、声も出せず、訳もわからぬ状況に混乱し叫び出すと予想だにしない言葉が――!?「あたりがでたら もういっぽん」ど、どうやら俺は自動販売機になってしまったらしい……! 選択出来る行動は自動販売機の機能”のみ”。自力で動くこともできず、会話もまともにできない状況で異世界のダンジョンを生き抜く事は出来るのか!?人気小説投稿サイト「小説家になろう」で話題沸騰!ダンジョンの奥深くで出会った少女と自販機を描く、新感覚迷宮ファンタジー開幕!!!(作品紹介より)

選考過程につきましては、青弓社HPをご覧ください。

【文責:山中】


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