【12/14・15開催】コンテンツ文化史学会2019年度大会:史実のトキワ荘とコンテンツとしての「トキワ荘」~現在進行形の神話として(目白大学新宿キャンパス)

2019/11/24

【趣旨】

豊島区南長崎に存在したトキワ荘(1981年解体)は、手塚治虫をはじめとして、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが住んでいたことで知られる。彼らの作品や、その後のドラマ・アニメ・小説などで、マンガ家の聖地として取り上げられ、現在でもその跡地を訪れる人も多い。

トキワ荘を取り上げた作品の多くは、実際にトキワ荘に住んでいた/訪問した人による「ドキュメンタリー」として作られており、当時居合わせた人間にしか分からないようなリアリティのあるディティールが描写される。しかし、様々な作品で描写されるトキワ荘の姿は、決して同一のものではなく、作品中の要請に応じてディフォルメされている。

現在では、トキワ荘の復元施設として「(仮称)マンガの聖地としまミュージアム」の建設が進められており、文化施設であると同時に、マンガ研究、さらにはコンテンツ文化史研究にとっても重要な拠点となることが期待されている。なお、トキワ荘の復元には計画当初から、目白大学メディア学部メディア学科(前:社会学部メディア表現学科)がアカデミックな観点から連携しており、すでに産業振興・地域活性化・人材育成の方面で蓄積を重ねている。 本大会では以上を踏まえ、これまでコンテンツ文化史学会で議論されてきた場所・史実とコンテンツとの相関性について具体的・実際的に検討するため、目白大学メディア学部メディア学科と共同(共催)で、「史実のトキワ荘とコンテンツとしての「トキワ荘」~現在進行形の神話として」と題し、トキワ荘の聖地としてのイメージがどのように形成されてきたのかを多角的な視野から検討したい。

【開催要項】

日時:2019年12月14日(土)・15日(日)
場所:目白大学新宿キャンパス 研心館ホール
https://www.mejiro.ac.jp/univ/campuslife/shinjuku/life/campus_map/
会費:会員無料 非会員:500円(2日分)
共催:目白大学メディア学部メディア学科

参加登録はコチラ

【タイムテーブル】

1日目:12/14(土)13:00開場/13:30開会
大会シンポジウム「史実のトキワ荘とコンテンツとしての「トキワ荘」」

大会趣旨説明 山中智省(目白大学人間学部子ども学科)

テーマ報告1 鷲谷正史(目白大学メディア学部メディア学科)

テーマ報告2 小出幹雄(としま南長崎トキワ荘共働プロジェクト協議会)

テーマ報告3 橋本一郎氏(作家・マンガ原作者)

2日目:12/15(日)10:00開場/10:15開会
個別報告・セッション報告・エクスカッション

川崎瑞穂(東京電機大学)
「キャラソンの「誕生」―芸能史研究からみたコンテンツ文化―」

鈴木真奈(近畿大学)
「日本のマイコンブームの担い手は誰であったのか―個人をユーザーの単位とするコンピュータの黎明期を再考する―」

神谷和宏(北海道大学国際広報メディア・観光学院)
「「物語の稀薄化」の表象としての東京ディズニーランド」

セッション報告「#承認が生み出すコンテンツ文化」
―中村香住(慶應義塾大学大学院社会学研究科)
―関根麻里恵(学習院大学大学院人文科学研究科)
―山内萌(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科)

エクスカーション(トキワ荘跡地・マンガの聖地としまミュージアム・トキワ荘通りなど)

【文責:山中】


ライトノベルのアメリカ出版状況2019

2019/10/26

ライトノベルの海外翻訳調査からすっかり遠ざかっているのですが、courier japanのサイトにドンピシャな記事が載りました。有料サイトなので、登録しないと読めませんが、、、

日本のライトノベルがアメリカで注目されはじめた理由 | 椎名ゆかり「アメリカ“MANGA”人気のいま」 #21


2010年頃までの動向解説は、だいたいこの連載で説明した通りですが、私が調査をサボってから以降の話を書き出しておくと:

  • YenPressは2016年にKADOKAWAと資本提携した。
  • 以来、一年で100冊ペースで翻訳・出版が行われるようになった
  • きっかけはネット配信で日本アニメがさらに普及したこと。そして、アニメ原作のラノベが人気になった
  • J-Novel Clubという専用サイトがある
  • Light Novelというカテゴリーを設ける書店や図書館も増えているらしい
  • 日本と同様に異世界転生ものが流行っている

などです。

(報告:太田)


イベント記録・告知(ライトノベル関連)

2019/08/09

2019年6月24日(月)~8月2日(金)まで目白大学新宿図書館で開催された、特別企画展示・講演会「活字+αの世界―ライトノベル×児童文学×サブカルチャー―」。その関連ツイートをまとめましたので、実際にご覧になられた方もそうでない方も、展示・講演会の様子をふり返る機会にして頂けましたら幸いです。

2019年8月12日(月・祝)に新宿のLive Wire HIGH VOLTAGE CAFEにて、「ホラー・アカデミア#8 ライトノベル・ライト文芸のなかの「怪異」―怪談文芸の行方―」が開催されます。現在も参加受付中ですので、ご興味のある方はぜひご検討ください。

ライト文芸では、怪異は花盛りである。イケメンの妖(あやかし)たちが人間社会に入り込み、旅館や喫茶店、和菓子屋から不動産業、さらにはクリニックまで、ありとあらゆる業種で活躍し、女性読者を魅惑する。一方、ライトノベルでは、怪異怪談系は退潮気味であるものの、非日常世界を日常に変える異世界系の物語が大人気である。

そこで今回は、『ほうかご百物語』でライトノベル作家としてデビューしたのち、『絶対城先輩の妖怪学講座』シリーズで人気を博し、さらに近年は『妖怪解析官・神代宇路子の追跡』『新宿もののけ図書館利用案内』『STAiRs, be STAR! 怪談アイドルはじめます。』を立て続けに発表して波に乗る峰守ひろかずさん、そして近現代日本文学研究者にしてラノベ作家、さらにはライトノベル研究会を主導するという、もはや八面六臂の怪異にしか見えないご活躍の大橋崇行さんをお招きし、現今のライトノベル界、ライト文芸界における「怪異」について、ご自身のお仕事も含めて、縦横無尽にお話しいただく予定である。

【文責:山中】


【参加受付中】講演会「ライトノベルという出版メディア―活字+ビジュアルの力が読者を掴む!?―」7/20(土)14:00~15:30 @ 目白大学新宿図書館

2019/07/13

現在、目白大学新宿図書館で開催中の特別企画展示「活字+αの世界―ライトノベル×児童文学×サブカルチャー―」の関連講演会が、7月20日(土)の午後、同図書館にて行われます。ご興味のある方はぜひお越し頂けましたら幸いです。当日は『ライトノベル・フロントライン』(青弓社)や拙著『『ドラゴンマガジン』創刊物語』(勉誠出版)の特別価格による販売や、ギャラリートークもございます。

なお、学外の方は事前のお申し込みが必要になります。詳細につきましては、同図書館HPをご覧ください。

<関連講演会>
「ライトノベルという出版メディア―活字+ビジュアルの力が読者を掴む!?―」
講演者:山中智省(人間学部子ども学科専任講師)

日時:2019年7月20日(土)14:00~15:30
場所:目白大学新宿図書館 本館2階閲覧室
※学外の方は事前申込が必要です(電話・メール等)。
※詳細はコチラ

【文責:山中】


【告知】特別企画展示「活字+αの世界―ライトノベル×児童文学×サブカルチャー―」(目白大学新宿図書館・6/24~8/2)

2019/05/26

目白大学新宿図書館では来る6月24日(月)から8月2日(金)にかけて、特別企画展示「活字+αの世界―ライトノベル×児童文学×サブカルチャー―」を開催することとなりました。企画・監修は、同学人間学部子ども学科の山中が担当致します。

期間:2019年6月24日(月)~8月2日(金)
会場:目白大学新宿図書館 1階ブラウジングコーナー

※学外の方も見学可(図書館受付にて手続きあり)

<本展示のテーマと内容>

今年のテーマは「活字+α」です。たとえば小説の場合、作家が紡いだ物語は必ずしも、活字のみで出版されているとは限りません。実際に図書館や書店の棚に並ぶ本に目を向けたなら、挿絵や表紙イラストなど、何らかのビジュアル要素を伴って出版された作品が少なくないことに気づくでしょう。こうした活字+αがもたらす力は、物語を魅力的なものにすることはもちろん、数多くの読者を作品に惹きつける原動力となってきました。また、複数のメディアを横断するメディアミックス、SNSを介した作家/読者同士のコミュニケーションなどが活発に行われている昨今では、+αされる要素はもはや一冊の本の範疇にとどまらず、多様性を増していると言えます。そんな「活字+αの世界」に迫るため、本展示では若年層向けエンターテインメント小説として知られているライトノベル、児童文庫やアニメ絵本を中心とした児童文学、さらには両者と関りを持つサブカルチャーを取り上げ、お互いの接点にも着目していきます。

なお、展示物については上記の通り、ライトノベル、児童文庫やアニメ絵本などを中心に、作品の単行本や関連資料を展示予定です。また、今回はラノベ好きバーチャルYouTuberとして知られる本山らのさんにもご参加を頂き、本展示用の特別動画の放映も行います。

<関連講演>

「ライトノベルという出版メディア―活字+ビジュアルの力が読者を掴む!?―」
講演者:山中智省(人間学部子ども学科専任講師)

日時:2019年7月20日(土)14時~15時30分
場所:目白大学新宿図書館 本館2階閲覧室
※学外の方は事前申込が必要(電話・メール等)

アクセス情報
目白大学新宿キャンパス
目白大学新宿図書館

ご興味のある方はぜひ、ご来場頂けましたら幸いです!!

【文責:山中】


【12/25まで】企画展示「ナウシカ誕生とその時代展 ―アニメ雑誌『アニメージュ』の周辺から―」が開催中。今ではなかなか目にすることができない貴重な資料も多数展示しています。

2018/12/19

目白大学新宿図書館では現在、山中が担当する人間学部子ども学科専門教育科目「子ども文化論」と連動した企画展示「ナウシカ誕生とその時代展 ―アニメ雑誌『アニメージュ』の周辺から―」を開催中です。

12月14日(金)から始まった後期展示では、映画『風の谷のナウシカ』公開当時の『アニメージュ』雑誌付録やメディアミックス関連資料を中心に展示しています。学外の方でも見学可能ですので、ご興味のある方はぜひお越し下さい。

開催日:2018年12月3日(月)~12月25日(火)
時 間:[月~金] 21:00まで、[土] 17:00まで、[日] 休館
場 所:目白大学新宿図書館 本館1F PC室前スペース

詳細はコチラ(目白大学新宿図書館)まで。

【文責:山中】


森見登美彦はアメリカでライトノベル作家になる ーー最近のYenPress

2018/11/27

ライトノベルの海外翻訳関係の投稿が途絶えています。地方都市に引っ越してラノベとは無縁の結構忙しい仕事を始めてしまったせいで、調べ物をする時間も、海外に調査に行く時間もなくなったためです。

先日、『熱帯』を刊行した森見登美彦さんのインタビューを読んでいて「森見って海外翻訳されたんだろうか?」ということが気になりました。調べてみると、まだ翻訳は出ていませんが、YenPressが版権を買っていました!

http://yenpress.com/yen-on/
の情報によれば『ペンギン・ハイウェイ』Penguin Highwayが来春3月に出版予定であり、
https://www.animenewsnetwork.com/news/2018-07-08/yen-press-licenses-happy-sugar-life-kakegurui-twins-manga-penguin-highway-walk-on-girl-mirai-novels/.134009
の記事によれば、『夜は短し歩けよ乙女』(The Night is Short, Walk on Girl)もライセンスを取得している模様。

つまり、山本周五郎賞受賞作家である森見登美彦はアメリカでライトノベル作家として売り出されるということです。「ライトノベルとはテキスト自体によって規定されるのではなく出版事業の中で規定されて行く」という一例ではないでしょうか。

上述の記事には森見の他の著作として『四畳半神話体系』(The Tatami Galaxy)『有頂天家族』(The Eccentric Family)が紹介されているのですが、これらは全てアニメ化された作品です。やはり、この世界ではアニメ経由で翻訳されて行くのですね。それにしてもThe Tatami Galaxyという翻訳が素晴らしすぎる。

なお、アニメの『夜は短し歩けよ乙女』(The Night is Short, Walk on Girl)はこの夏にアメリカで一般劇場で公開されており、評価は高かったようです。映画評まとめサイトであるRottenTomatoでは批評家・一般観客双方で90%の評価を得ていました。(興行成績としては40万ドル。)

(報告:太田)


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