タイの書店にて(3)

前回紹介した、バンコクの大手書店ですが、マンガはあまり見かけませんでした。マンガ本と活字の本の間には、敷居みたいなものがあるのかもしれません。そのマンガですが、道端の露天商ではよく見かけました。一冊50バーツですから、日本円にして150円くらい。

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これが、ライトノベルになると169バーツであったりしますから、一気に3倍になります。マンガより小説の方が価格がかなり高いというのは、ライトノベルの流通を考える上では考慮に入れておくべき背景だと思います。

東南アジアの国々は日本のコンビニが浸透していますが、中に入ってみるとバンコクでも地方都市でも少女小説をよく見かけました。写真のように、女性向けロマンス小説と「ライトノベルっぽい少女小説」が必ず置いてあります。しかし、ここで翻訳日本マンガを見たことはありません。タイの一般書籍の流通と、翻訳マンガの流通の違いについてはどこかで考えておくべき問題のように思えました。

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なお、その少女小説の横に、お坊さんマンガがよく並んでいたのは、仏教国家タイならではの風景かもしれません。

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(報告:太田)

この記事は、JSPS科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究・15K12848「現代日本におけるメディア横断型コンテンツ
に関する発信および受容についての研究」/研究期間:平成27~29年度)の助成を受けた活動に基づいて執筆されています。

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