「文芸」と「ラノベ」の「境界」

ナレッジフォア株式会社が発行する月刊誌「Financial JAPAN」2012年2月号で、特集「西尾維新――文芸とラノベの境界を越える”物語”たち」が組まれるようです。
表紙は2012年1月から放送開始のアニメ『傷物語』の妹ヒロイン、阿良々木火憐と阿良々木月火の2人、発売は2011年12月21日とのこと。

フィナンシャルジャパン オンライン
気が向いたらライトノベル週報:2011年12月15日更新分

2002年『クビキリサイクル』で第23回メフィスト賞を受賞し、 小説家として華々しいデビューを飾った西尾維新。 以来、〈戯言〉シリーズや〈人間〉シリーズなど多くの人気作品を生みだし、ミステリー好きはもちろん、 ライトノベルを好む10~20代からも熱い支持を得ている。エンターテインメント性あふれる作風、刊行スピードの速さ、 小説の執筆以外に漫画原作も行うなど、その才能は止まるところを知らない。
2009年には自身の名を冠して「西尾維新アニメプロジェクト」がスタート。第1弾『化物語』、第2弾『刀語』に続き、 2012年1月からは『偽物語』のテレビアニメが放送開始。『傷物語』の劇場公開も決まっており、 2012年、︿物語﹀シリーズは新たな盛り上がりを予感させる。 今回は小説家・西尾維新、西尾維新アニメプロジェクトの魅力だけではなく、 たびたび作品スタイルが比較される〝ライトノベル〟との関係性についても迫る。
(フィナンシャルジャパン オンラインより引用)

西尾維新についての特集はこれまで幾度となく組まれてきましたが、そこで頻繁に言及される話題のひとつがいわゆる「(一般)文芸とライトノベルの関係」です。
今回の「Financial JAPAN」の特集でも、どうやら過去の例に漏れずこの話題は健在のようですね。

さて、「文芸とラノベの境界を越える”物語”たち」という特集名を見る限り、ここでは「文芸」と「ライトノベル」の間に「境界」を認め、両者を(二項対立とまではいきませんが…)別項目として捉えていると思われます。
こんなことをあらためて言うと「え、そんなの当たり前のことじゃない?」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
事実、こうした捉え方は過去に見られた数々の特集でも見受けられましたし、その意味では非常に馴染みのある、便利で分かりやすいものと言えるでしょう。

しかし、一方ではここ数年で両者の「境界」が曖昧になってきたとの指摘が見られるようになった状況があったりします。
(いわゆるボーダーズ作品など。具体的には作品の内容であったり、作家の出自であったり、文体であったり、販売手法であったりと、様々な要素がありそうなので今回はちょっと隅に置いておきますが…。ちなみに「Financial JAPAN」の特集では「物語」がその役目を担っていると捉えている?)
それを踏まえて「Financial JAPAN」の特集名を考えてみた場合、上述した捉え方は確かに便利で分かりやすいのですが、今後その有効性はいつまでもつのか?無批判に受け入れていいのか?という疑問が浮かんでくるわけです。
もちろん「その捉え方は間違っている!!」と主張したいわけではなく、既存の捉え方と現状を鑑みつつ、あらためて「(一般)文芸とライトノベルの関係」を考え直すと面白いのではないか、という問題提起ですね。

さて、長くなってしまい恐縮ですが、今回の特集でどのような形で「(一般)文芸とライトノベルの関係」が語られるのか、楽しみにしています。

【文責:山中】

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